前回の記事で「Railcard」を持っていると
チケットが安く買えるという話をサラッとしたと思いますが、
今回はその詳細です。

Railcardとは、特定の条件を満たした人のみに発行される
割引証明カードのようなものです。
£30で1年間最大1/3引きの運賃で、切符が購入できるようになります。
Railcardはいくつも種類があり、それぞれ条件が異なります。
種類と購入条件は次の通りです。
- 16-25 Railcard (16歳以上25歳未満)
- Two Together Railcard (自分自身と特定の1人が一緒に旅行する場合)
- Family & Friends Railcard (大人と一緒に子供が一緒に旅行する場合)
- Senior Railcard (60歳以上)
- Disabled Person Railcard (電車の移動を難しくするような障害がある場合)
- Network Railcard (16歳以上の人がSouth Eastエリアを移動する場合)
- Veterans Railcard (イギリスの退役軍人)
- 26-30 Railcard (26歳以上30歳未満)
- 16-17 Saver (16歳及び17歳)
Veterans Railcard以外は
イギリスにYMSや旅行、移住で来た日本人に
一つは申し込み可能なものがあるのではと思います。
また、自分にベストなRailcardは、公式ホームページで診断できます。
そしてRailcardのメリットは、運賃の割引だけではありません。
National Railの提携先での割引や特典が受けられます。
提携先の例は以下の通りです。
- YHA (ユースホステル)
- 劇場
- Virgin Experience Days
Railcardの種類によって提携先は異なりますので、
各ページの「Offer」をご確認ください。
Railcardの入手・受け取り方法
Railcardの入手・受け取り方法は、以下の通りです。
- 駅のチケット窓口で申込書を提出し、代金を払う。
その場でRailcardが受け取れます。 - National Railのページで購入し、郵送してもらう。
- National Railのページで購入し、アプリに入れる。
旅行及び短期滞在などの国内アドレスがない場合は、
アプリか駅のチケット窓口での購入のオプションに限られます。
ただし、一部には3年有効なRailcardがありますが、
3年間有効なRailcardはオンラインでの取り扱いのみとなってます。
Railcardを買うべき距離や乗車頻度
購入前に最低どれだけ電車を使うか、
交通費はいくらになるか試算して、
Railcard分の£30を大きく超えたときは買い時です。
以下、Railcardの購入是非の判断基準の参考として、
ロンドンからスコットランドへ電車で
一回でも往復する場合はあったほうがベター。
もっと短い距離で言うとロンドン・ウェストヨークシャー間を
1回往復する場合もRailcardがあったほうが良いです。
ミルトン・キーンズやブリストルへの一回往復は
Railcardの恩恵はほぼないです。
ブリストル – ロンドン間 Off-Peak Return: £57.25 (£86.80)
ミルトン・キーンズ – ロンドン間 Off-Peak Return: £13.85 (£21.00)
ただ、ここまで読んでいただいて、
もしかしたら「短期滞在や旅行でも本当にお得なの??」と
疑問に思われている方がいるかもしれないので、
私の昔の実例をご紹介させていただきます。
※()がRailcardなしの運賃。Railcardの有無関係なく価格は2021年3月調べです。
ある時の一ヶ月のイギリス滞在
- マンチェスター空港 – 北ウェールズ間 Off-Peak Return: £34.55 (£52.40)
- 北ウェールズ – ロンドン間 Off-Peak Return: £69.65 (£105.60)
- 北ウェールズ – リーズ間 Off-Peak Return: £59.65 (£90.40)
- ブラッドフォード – リーズ間 Anytime Single: £2.35 (£3.60)
Railcard有の交通費: £166.20
Railcard無の交通費: £252
Railcardが年間£30なので、
実際に節約できた金額は£55.80です。
実際はこれ以外にも電車に乗っている記憶があるのですが、
データがないので確認できませんでした。
もちろん、上記の運賃試算は、
「チケットを分割」するトリックを使ってないので、
分割するとまた運賃は大きく変わりますので注意です!
参考になりましたでしょうか?
ぜひRailcardを使って、
お得に切符を買っていただければと思います。では!